4月25日、香取鮨にて第15回質実剛健講座が行われました。
講師は、開成中学高校校長であり、東大名誉教授の柳沢幸雄先生です。
今回は、先生の専門分野であるシックハウスについて教えていただきました。
柳沢先生は、高校生の時から寄席に通うなど、高い意識を持って話芸を身につけてきたそうです。
ハーバード時代には、生徒からの投票で決まるティーチャー賞に二回も選ばれた柳沢先生のプレゼン能力は大変高く、私のような聞き手としても未熟な者でも、するすると内容が頭に入ってきました。
「シックハウス症候群はいまだに作られている」の話は、私たちの生活の中にある問題でですが、メディアなどで大々的に取り上げられることもあまりないことなので、
参加されたみなさまからもいつも以上に活発に質問があがっていました。
授業メモを残しておきます。
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○「シックハウス」とは昔は無かったことば。
日本の四大公害は特定の地域に限られていたが、5つめの公害病とも言えるシックハウス症候群は、家や建物の中に発生源があるため、その苦しみは本人にしか分からないことが多い。
○化学物質過敏症
例)ホルムアルデヒド
ホルマリン漬けはホルムアルデヒドを薄めて使う。
細胞を固定する成分。
→ホルムアルデヒドが原因のシックハウス症候群の症状
1)引っ越してきて、徐々に家族の体調が悪くなった
2)はじめはめまい、頭痛などの症状がでたが、症状は進行悪化し、1日10回鼻血が出 るに至った。
3)病院に行ったが「鼻のいじりずぎだろう」と診断され、シックハウス〜と気づかれ ず、原因が断たれること無く症状が悪化進行。
4)家族で一日でかけた日に、家に帰ると飼っていたハムスター12匹が全滅していたことで、家に問題があるということに気づく。
5)引っ越しをしたが、一度発祥すると一生病気とつき合っていかなければならない。
シックハウス症候群の病院での診断は難しいらしいです。
ハムスターは、留守番で家を閉めきりにしたために蔓延した揮発性有機物質によって
死んでしまったようです。
○人間が生命活動を維持するための入力と出力
食料:〜2kg
水 :〜2kg
空気:〜15kg
多くの人は一日のうち90%くらいの時間室内にいるので、
室内の空気環境が大切ということになる。
○住宅のシックハウス症候群の原因物質
・ホルムアルデヒド 接着剤
・クロルヒリホス シロアリ駆除剤 農薬
・フタル酸ジーnープチル 塩ビを柔らかくする素材
・パラジクロロベンゼン 虫除け薬
・アセトアルデヒド
例)ホルムアルデヒド
ベニア合板の家具等から未来永劫発生する。湿度の高い夏に増える。(水をかけると出てくる)
最近の住宅は、気密性が高いので汚染物質が室内にこもりやすい。
○行政による規制
ホルムアルデヒド、トルエン、キンレン、エチルベンゼン、スチレン
↓
だけど、
↓
○未規制の揮発性有機化合物によるシックオフィス症候群等が報告される。
例)参議院宿舎改装時の訴え
例)東大柏キャンパス内保育園
柳沢先生が、チェックして建ててもTVOCが基準値をオーバー
↓
建て方に問題がある
・気密性が高いので24時間換気で対応
↓
開園前には基準値以下になりクリア。
現在は普通の換気で大丈夫。
→第二期シックハウスの無限ループを断つことが大切。
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※資料がないために、ところどころ正しくないところがあるかもしれません。
ご了承ください。
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