2016年4月22日金曜日

第30回 質実剛健講座レポート

2016年4月21日。暴風(昼)と雨(夜)の木曜日。


北里大学北里研究所病院 整形外科・スポーツ整形外科・人工関節センター副部長でいらっしゃる、金子博徳(ひろのり)先生による講座が行われました。
タイトルは「ロコモティブ症候群 ー「健康寿命」をのばすためにー」です。















砂かぶりは、黒組の同窓生がかため、満席でスタート。
講座終了後も、みなさんにとって身近な話題であるだけに具体的な問題で質疑応答飛び交い、先生の軽妙なトークで笑いが飛ぶなか、いずれ全員が必ず関わる内容のため真剣にききいっていました。

以下、講座レポートです。
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アジェンダ
1. ロコモティブシンドロームとは
2. 骨粗鬆症
3. 変形性関節症
4. 脊椎
5. ロコモ体操
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1. ロコモティブシンドロームとは
運動器不安定症
「歩く」「立つ」に不安定さがあり、それが原因でふらついて転んだり、傷みがあって思わずよろけてしまう、骨が弱っているためささいなことでも骨折してしまう、などを生活習慣病と捉え、それに対する予防運動をしたり、治療を行うことによって、重篤な運動障害を防ぐことを目的に命名された概念。
定着してきた「メタボ」とならんで認識されるよう、日本整形外科学会が提唱。

「健康寿命」



健康寿命とは、健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間のこと。日本の平均寿命は世界に誇るトップクラスですが、男性80才、女性86才ですが、平均寿命と健康寿命の間には、男性で約9年、女性で約13年の差があります。

「ロコモ」も「メタボ」と同じ。ならないことが重要。なっても早め早めに対策することが肝要。
メタボのほうは啓蒙が進み、みんな気をつけるようになったけれど、ロコモはまだまだ。

ロコモチェックの動画を使うなどして広めています。
興味のあるかたはご自身の「ロコモ度」をチェックできます。

それでも金子先生は、テレビや雑誌の取材を受ける機会が徐々に増えているようです。
スライドには、テレビ放映風景もいくつかありました。

2. 骨粗鬆症
3. 変形性関節症
4. 脊椎
骨、関節、脊椎の病気発症の原因と予防、治療法の説明があり、
最近では投薬治療がだいぶ進んでいることもわかりました。

金子先生は手術の名人で、新薬と同じように手術もだいぶ進化していて、80歳をすぎても手術を受けて無事歩けるようになるかたも多数いらっしゃるとのことでした。

先生は、「足や腰が痛いから、とやりたいことを諦めたり、家にこもりがちになるくらいなら、思い切ってひとつステージをあがりましょう」と患者さんにすすめているそうです。

5. ロコモ体操
体操は、
いつ?→今すぐできるときに
どんな?→自分が続けることができる好きな運動を
どれくらい?→少しづつできる範囲で
やることにしましょう。

北里病院では、「ロコモ外来」といって、先生とトレーナーがコンビを組み、医療とフィットネスが融合した治療を受けることができます。
興味がある方は、金子先生がテレビにひっぱりだこで予約が取れなくなる前(きっと!)にご予約してみてはいかがでしょうか。

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感想

骨の強度は、「骨密度」だけでなく「骨質」(ボーンクオリティ)も関わっていることが最近では認められていること。
骨密度は、血液検査でわかる、とか、骨の形成のサイクルなど、さささ、っとスライドが流れていったけれど大変わかりやすくて今回もお勉強になりました。

また私が幼い頃「骨粗鬆症」という言葉が健康感心層をにぎわし、恐ろしい病気と思っていましたが、今はお薬でだいぶ直ることも知ることができて、この先のちょうちょう長寿社会にすこし安心がもてました。

その他、ここには書けないウラ話(?)もお土産に、講座はきっちり50分で終了しました。

今日はバタバタと帰ってしまったのでみなさんの感想は聞けなかったのですが、
講座終了後も先生のまわりにひとが集まっていらっしゃいましたので、興味の度合いも高かったように思います。

本日もありがとうございました。

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