2018年2月27日火曜日

第39回 質実剛健講座レポート

こんにちは!

今年の冬は関東平野も厳しいものでした、、、
寒さに耐性の無いスポイルされた現代人の身にはこたえました。
江戸時代の民衆はいったいどのようにして冬をしのいでいたのかしら、といつも不思議に思いながらも、思った後すぐ目の前の寒さに震えることに集中してしまうため答えを出さぬままになってしまいます。

電気カーペットも羽布団もなく、壁は土壁、扉は木と壁、、、
冬用寝巻きももちろんないだろうし、、、おー考えただけでも寒さがしみてまいりますブルブル。

さて、去る3/15「団十郎と江戸歌舞伎」の講座が開催されました。
講師の古井戸先生は、歌舞伎研究の分野では大変有名な方でいらっしゃいます。

講座の中であった「団十郎小ネタ」を記しておきます。

★海老蔵 → 団十郎 昔は逆だった!?
 今は、新之助→海老蔵→団十郎だが、昔は、団十郎が年をとって海老蔵になった。
 かつては8才の団十郎もいたほど江戸時代の人間にとっては「団十郎」は若い名前だった。「団十郎」の名づけは友達の唐犬権兵衛(すごい名前!)

★荒事 団十郎は「春を呼ぶ男」
 役柄で表す荒事:『暫』= 一陽来復(いちようらいふく) 太陽よ再びきてくれ、という芝居、太陽が出てきたことを表す「力髪」の髪型にする
「春を呼ぶ男たち」は他にも色々:蘇我吾郎、坂田金時、ものすごい怪力で正義感の塊、これらをあらわすために赤い顔を作ったのも団十郎

★助六 本当の春(太陰暦での春)は三月の助六
 冷え切った江戸に団十郎の助六が春をもたらす、花咲か爺さんのようなもの
 
★道明寺
 桜が咲くのに雪が舞う風景
 なぜだかわからないけれどなんだかとてもめでたい 
 東北では、紅白の餅花(花を疑似に咲かせてみる=「予祝」という)

★「神霊事」と「濡れ事」
 江戸の団十郎 京の藤十郎

★勧善懲悪ではない江戸の歌舞伎
 現実の世界と同じ、いちばん悪いやつは残って、悪党の手下だけがやっつけられて終わり

★にらみ方
 ただめを寄せているだけではない 様々な形がある

★ 鳴神(歌舞伎十八番)
 鳴神上人:元々はインドの一角仙人(お母さんが鹿)と久米仙人が混じっている
 お能の題目
 江戸では、馬琴よりも有名だったサントウキョウマ(聞き取り不完全)の作。
 「ぶっかえり」という早変わりがあり、目玉。
 ぶっかえると「荒神」になる。この場合、菅原道真になる。

★ 団十郎と濡れ事
女の魔力でやられてしまうのが、濡れ事。
市川家非道の恋慕
その1 襲われる女 助けたのに非道な目にあう
その2 友達が遊女にはまっているというのでどれ助けに行こうとするが横恋慕してしまう

以上
いつもながらのメモ書きですみません。
ここをヒントに団十郎への知識の道が開けましたら荒神、いや幸甚でございます。。
また次回もよろしくお願いしますー深々

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